蛍香 盤物 でした

ゑり華さんのお香の会、今年に入ってから、ふた月に一度は盤物をしています。

といっても、盤物にこだわっているわけではなく、

現代では中々体験できなくなった昔ながらの行事や行楽を、組香を通して楽しんでいただこうとすると、

盤物になったりするんですね、これが…。

で、盤物がバンバンできるのは(駄洒落か!)、古文書から盤を復元してくださる古心流の巨匠たちのおかげなんですね…感謝しております!!

ということで、7月は香りで蛍狩りを楽しんでいただこうと思い、盤物の蛍香をご用意しました。

同じ名前のまったく違う組香もありますよ~

さて、今回の盤は、古心流の若き巨匠の作品です。

こちら、宇治方から見た景色。(盤の下に、狩った蛍を乗せる団扇を添えてみました。)
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こちら、瀬田方から見た景色。
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ピン甘の写真で見えにくいと思いますが、なんと、蛍の一匹一匹を雄と雌とで作り分ける作者のこだわりようです。

実は、今回、香席にも作者のNさんがお入りでしたので、

「どうやって作ったんですか…!?」と質問攻めに…。

ちょっとした「作者を囲む会」のようでした。笑



お香のほうは、香りから、なくした方を偲ばれたお客様がいらして、

お話を聞きながら、私も涙が…。

今年は、あの日以来、どうしても、香組をしていても、そのニュアンスが入ってきます。

お客様も、震災につなげて香名や香りを感じてくださる方が多いですね。


盤を愛で、勝負を楽しみ、そして、最後はしっとり終わった蛍香でした。

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今回のお菓子は、川と蛍がモチーフですね。つややかです。