十月のゑり華✿足柄香でした

体育の日ということで、元祖・日本の元気な子供「金太郎」がテーマの足柄香をいたしました。

初めてご出席のお客様が「身近なテーマだったので参加しやすかった」と言ってくださり、嬉しゅうございました。

お香というと、雅な、古典文学がテーマの組香ばかりのような印象がありますが、

実際は、身近なテーマの組香がたくさんあります。

花、鳥、山、川…自然がテーマのものや、昔ばなしなどがテーマのもの…いろいろあります。

これからゑり華さんのお香の会では、そういう組香も積極的にご紹介していこうと思いました。

さて、金太郎というと、浮かんでくるあの歌…♪まさかり担いで金太郎 熊にまたがりお馬の稽古…

この歌に描かれた情景は、多くの日本人が共有している金太郎像と思われますが、

この歌の前後にあたる、金太郎出生のいきさつや、成長してからの出世物語などは、意外と知られていません。

足柄香は、それらも含めて、金太郎にまつわる伝説をまるごと楽しんで頂ける組香ではないかと思います。

いつも、香席が初めてのお客様には、香木の香りは「香水やお線香の香りと比べると、かそけき香りです。じっくり聞いてください」と申し上げるのですが、

今回初参加のお客様がたは「そう言われたので弱い香りと思っていたら、はっきりと香りを感じた」さらに、

「それなのに、本香で金太郎を見失った。くやしい」と力を込めて語ってくださり、

ああ、これは金太郎を囲んで、山で相撲をとっているシーンかな…などと勝手にイメージして、ありがたく聞いておりました。

さて、お楽しみのお菓子は、栗がたっぷり入った紅谷さんの和菓子。
鬼退治の前に授けられたと言われる「勝栗」に見立てて、みなさんで美味しく頂きました。
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こちらは母ゆずりの帯。(柄が軍配に見える)と思い、金太郎の相撲にちなんで当日着用したのですが、
ゑり華さんにお聞きしたら「遠州椿」…椿の文様でした。なので、見立てということで !