着物で香席◆「競馬香」でした

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昨日は、青山ゑり華で「競馬香」をしました。 そう。「盤物(ばんもの)」でございます。

お客様の聞(きき・聞き当てた)数によって、盤上のお人形を動かして遊ぶという、

雅にしてゲーム性の高い組香です。

テーマは、京都は上賀茂神社の競馬(くらべうま)の行事。

900年以上も続けて毎年5月5日に行われているという神事です。

この日、5月28日は、ちょうど旧暦の5月5日。

盤上と同様に、お客様も2チーム(赤方と黒方)に分かれて勝負を楽しみました。


いつもは「聞き当てることが重要なのではない」と口を酸っぱくしてお伝えしているお香の会ですが、

この日ばかりは、レースさながら「勝った、負けた」「聞けた、聞けない」と大騒ぎしてok!

いや、むしろ、そのほうが競馬香の景色としてふさわしい!…と思えるほど、

この日のお客様、盛り上がっていただきました。


写真の盤上の景色は、香席が始まる前に撮影したものですが、

実際の勝負は、3馬身差で黒方の勝。しかも10炉目でちょうど決着がつくという、劇的な幕切れでした。

香席の後の茶話会では、この日の競馬香のために和菓子屋さんが拵えてくださった、

扇にショウブ(共に競馬の神事にちなんだモチーフ)のお菓子をいただきながらお話が弾みました。

「盤物の写真を見たことがあって、それからずっと競馬香をするのが夢だった」とお話される方もあり、

ああ、今日この組香をご用意してよかったと、師範ともども思った私でした。