横浜 ◆ 山手西洋館で練香作りでした

元町公園に隣接したエリスマン邸で、練香作りのイベントでした。

古心流の若き師範Tさんと、門人のNさん、そして私の三人で務めさせていただきました。

今回は、お客様でアメリカの方も参加なさるとのことで、

香道という日本文化の紹介者として(気負いすぎ!?)、説明が難しくないかしら…リラックスして楽しんでいただけるかしら…?…と心配&ワクワクしながら臨んだ会でしたが、

最後には、座が一体となって、楽しく、なごやかに、会を終えることができました。
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一番盛り上がったのは、出来上がった練香を実際にたいて聞いてみる「薫香(くんこう)」の後。

香りの印象から、それぞれ自由に香りに名前をつけていただいたのですが、

それぞれの香りを山に例えた方がいらっしゃいました。「富士山」から「桜島」まで、日本の名山がどんどん登場しましたよ。

また、香りから受ける印象を聞いて、(あっ自分と一緒だ! )と驚いたり、(自分とは違うけど、そういう感じ方もおもしろい! )と新鮮に思ったり。

「こういう風に(それぞれの感じ方を)楽しむんですね…」とみなさん、お顔が輝いていました。

普通「練香作り」というと、練香を作って終了がほとんどだと聞いていますが、古心流の練香作りでは(環境さえ許せば)この楽しい薫香は欠かせないものです。


さて、今回、私が一番心に残ったひと言は、「スジを通す香り」。

お一人だけ男性のお客様がいらしたのですが、その方が、「自分の作った練香の香りに、一本スジを通したいと思ったので、最後に排草香を加えました」とおっしゃったのです。

言われてみると、なるほど「排草香(はいそうこう)」は他の香料とくらべて、スーッとしているというか、爽やかというか…。スジの通った香りとは、個性的な表現ながら、言い得て妙です!

みなさんの感想は「やさしい香りだけど、それだけじゃない、スッキリした感じ」「竹のイメージ」「山なら、立山」…… なんと、作者の思いがちゃんと伝わっていると思いませんか!?

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ひと山こえた三人(?)。 Aさん、ありがとうございました!