府中で香席 ◆ 耳香でした

4月の府中フリー教室で、耳香が行われました。

耳香…ご存知でしょうか?

いつもは「香」を「聞く」私たちですが、このお席では、まさに「音」に耳を傾けて過ごします。

乱箱の中に、いつもはお目にかかれないお道具が並んでいますね。
耳香専用のもので、古心流が誇るY職人がクリエイトいたしました。
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立方体の小箱に、小豆の粒を入れ、その箱を静かに傾けることで生まれる音を聞きます。

試香と本香があり、本香が試香のどれと同じと思ったかを答えます。

「要するに、あずき何粒だったか当てるのね」と思っちゃあ、いけませんよ~。笑

それだったら、ただのゲームで、耳「香」である必要はありませんものね。

組香には、香りの当てっこ以上の、深い楽しみがありますよね。

香りに心の耳を傾けることによって広がる、イメージの世界が…。

耳香もおんなじなんですね。

たとえ小豆の数は同じでも、さっきとまったく同じ音がすることはきっとありません。
その一期一会の音色から、いろんなイメージを思い、楽しむのです。

私は、「大地」という香名がついていた一の試香を聞いた時、箱を傾けて傾けて最後の瞬間に、ポタッと音がしたので、(あ、いま大地に種が一粒落ちたな…)なんていう風に思い楽しみました。

この日の香組は、香元を務めたE師範。乙女座にまつわる神話が出典とのことでした。

そして、筆者はK師範。

府中メンバーの熱いリクエストに応えての耳香。ありがとうございました!

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無事、お役目を終えた小豆たち。