初香でした

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新年初の香席、初香でした。

会場は、草門去来荘。

古心流の門人を中心に33名のお客様が集う香席でした。

四席分の人数なので、香記も四枚! K師範、渾身の筆です。

香元はE師範。四席分の炉を扱い、香をたくのは大変なことですが、さすが! 詰の私まで、しっかり味わわせていただきました。
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香記を持ってくださっているのは、昨年の四季ノふきよせ展に続いて、初香の音を担当されたサカイケイスケさんです。

今回は、香席に参加しながらの音づけでした! 香りによって、音が変化していく様、とても楽しめました。刺激的であり、かつ、瞑想的であり…。

さて、この日の組香は、四芸香。文書からおろしたての、まだ誰も体験したことのない組香でした。

琴、碁、書、画の香りを試香で聞いて、本香で四つの順を答えるのですが、

おもしろいのは、「どの芸を得たいか」(どれを聞き当てたいのか)、自分で決めるところです。

四つ答えを書いて出すことに変わりはないのですが、上記の選択で点数と星が微妙に変っていきます。

私は、いつものノリなら「四芸」すべてを選ぶところですが、四つ聞ける自信はもちろんないわけで、

そのことが、「香道や仕事以外にもやりたい事を一杯抱えて時間に追われていて、どれも中途半端になりそうな危うさと常に戦っている自分」とズバリ重なって思えて、「アイタタタタ…」といった心境でした。

で、思わず、碁と画の二芸にしました。笑

囲碁の盤面は宇宙を表すそうですね。碁の香りは、漆黒の闇に渦巻く、新しい星雲の息吹を感じるような香りでした。爽やかそうで、濃いぃというか…。

画の香りは、まだ兆したばかりの春を感じさせる、やさしい香り。画だとしたら、私は、地面の陽だまりに咲く野の花の絵かなと思いました。

琴も、書の香りも、どれも素晴らしかった!

この日、香席が初めての方もいらしたのですが、その方が「どれもいい香りだった!」とおっしゃってくださり、詰の私も嬉しかったです。

ここで懺悔。この初めての方に、「香道って何年前からあるの?」とご質問をいただき、

私、よく確かめもせず、「室町時代だから、800年前くらい…?」と申し上げてしまいました。

1200年代は、まだ鎌倉時代ですね!

帰ってから本で調べたところ、1300年代には、すでに、いまの十ちゅう香のようなものが行われていた記録があるようです。

ですが、香道の成立〰東山文化の頃となると、1400年代後期だから…いまから600〰500年前くらい? でしょうか。

2、300年もサバをよんでしまいました。すんませんでした!