旅香箱つづき ◆ 歌聖香でした

旅香箱お披露目香席のリポート、その二 !

前回ご紹介した、小さな小さな香道具を使用して行われたのは「歌聖香」。
歌聖…和歌の神様が主題の組香でした。

この15年のツアーの歴史を振り返るように、
いろいろな歌枕の地に心を飛ばして香りを楽しみました。

今年は5月に香木漂着の地、淡路島を訪れた古心流ツアーですが、
これをもって、15年続いたツアーは幕を閉じることに…。

香道と和歌は切っても切り離せないものですが、
思えば、いまだ見ぬ歌枕の地を目指し、訪ね歩くようなツアー15年の歴史でした。
古の西行のように、芭蕉のように…。

15年の間に、向こうに逝かれた門人もいらっしゃいます。
とりわけ、その方たちのお顔がまぶたに浮かぶ香席でした。

長らく、このツアーを企画・催行してきたのは、K師範。
このツアーがなければ、一生訪れることはなかったであろう、さまざまな場所に連れていっていただきました。
そこで感じた事、触れた空気、風の匂い、すべてが、
K師範手づくりの旅の手帳と共に、一生の宝物です。

この日のお席は参加者20名ほどで、香記は2枚に。
香記も、もちろんミニサイズです。(筆者はK師範です)

四国からいらしたF師範、香記を手中にされました。
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こちらも四国からいらしたCさん、香記ゲットです。娘さんと。
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ツアー終了を惜しむ声しきりで、またそのうち形を変えて旅を楽しみましょうとの閉会のお言葉に、
早くも漂泊の思いに誘われる私でした。
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